DeNA RECRUITMENT

06 ス ト ー リ ー

BRAVE THUNDERS
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Naoto Fujikake

今だからこそ 届けたい “楽しい”と “非日常”のパワー

  • 好きを仕事にした大人が、
    子どもたちの夢をつくる

    「子どもたちが生でバスケットボールを見て憧れて、プロバスケットボール選手を目指したいと思う世界をつくりたいです」そう話してくれたのは、プロバスケットボールクラブ『川崎ブレイブサンダース』を運営する株式会社DeNA川崎ブレイブサンダースに出向し、事業戦略マーケティング部の部長を務める藤掛直人。
    「キャプテンの篠山選手が『野球やサッカーをしている子どもは将来の夢に、プロ野球選手やプロサッカー選手と書いていてとても羨ましかった』と言っていて共感しました。当時は、バスケットボール選手を仕事にする、という考えがまだあまり広まっていなかったんです」
    自身も小学生から高校生までバスケをしており、大好きな選手のサインが欲しくてバスケ雑誌のプレゼント企画に100通以上のハガキを送ったこともあるという。
    「試合を見に来て楽しんでもらい事業として売り上げをたてる、というところが担当です。プロバスケットボールチーム経営をビジネスとして大きくしていくことで、間接的ではありますけど、選手や業界に貢献し、子どもたちが仕事として目指せるようになると良いなと思っています」

  • 自分の目で
    見たかった
    “人が楽しむ姿”

    入社後はゲーム事業部でプロデューサーを務めていたが、4年目に入ったくらいから次のキャリアをどうするか考え始めていた。そんな時に、何の気なしに行われた他部署のマネージャーとのランチが彼の転機となる。
    「ゲーム事業部での経験を経て、“人を楽しませることが楽しい”とは思っていました。けど、より目の前で“人が楽しむ姿”を見たい、リアルなエンタメ空間をつくりたいという気持ちが強くなっていたんです。社内外でキャリアを模索していて、他社から内定もいただいていたような状況でした。出来上がった環境ではなく立ち上げで、さらに自分が好きなバスケに関われたら良いなと思っている、という話をマネージャーにしたら『もしかしたら出来るかも』と言われ、まだバスケ事業への参画が決まっていた訳ではなかったんですが、チャレンジしたいと思いシェイクハンズで異動しました」

    ※本人と異動先部署の意志が合致すれば、上司や人事の承認なしに異動できる制度

  • 無茶振りも楽しい。
    手に入れたリベンジへの
    チャンス

    こうしてスポーツ事業本部に異動した彼は戦略部に所属し、野球、マラソンに次ぐスポーツ事業の柱をつくることがミッションとなる。川崎ブレイブサンダースをDeNAが引き継ぐという、浮上したばかりの議論に参加し、継承元との交渉から事業戦略立案、子会社立ち上げまでを担い、バスケ事業に携わるという想いを実現させていく。
    「最初は、元沢さん(株式会社DeNA川崎ブレイブサンダース代表取締役社長)と自分の2人しかいなかったのでとにかく全部やりました。まずは、人を探すこと。人事の経験はありませんでしたが、自分でエージェントに依頼し採用活動をして、同時にどういう組織をつくるのかも考えました。あとは、オフィスを探して内見して、どういう内装にするか、とかもやりましたね。オフィスを探したことなんてもちろんなくって、全部初めてなのでやり方も分からなかったんですけど、いろんな方にお力添えいただいたおかげでなんとかやれました」
    「立ち上げの資金も潤沢という訳ではなかったので、什器やコピー機を他のオフィスからもらってきたりもしました。経理や資金繰りなどコーポレート面での知識もない中で、元沢さんからは『戦略立案や事業推進がメインの業務だけど、良い機会だと思うし会社の立ち上げも30%くらいの工数でやってみて』と言われて、無理なリクエストだなって思いながらも楽しかったですよ。借り物競争みたいで(笑)」
    そんな無茶振りも楽しんでやり切れた背景には、過去の苦い経験があった。
    「1年目でゲーム事業部に配属されたばかりの時に、社内外含めて多くの方を巻き込んだ新規タイトルのプロダクトオーナーにアサインされました。自分も開発会社もゲーム開発の知識や経験がない中、手探りながらも頑張ってやったんですけど、世の中そんなに甘くありませんでした。結果として、リリースまで導けずに開発中止になり、各方面にご迷惑をおかけしました。その後、運用中タイトルのプロデューサーとなり整った環境の中でさまざまな経験をさせてもらい、1年目のリベンジをどこかでしたいと思う気持ちが強かったんです」

  • 2年で手に入れた
    満席のアリーナと
    嬉しい悲鳴

    怒涛の事業承継と子会社立ち上げを終えた彼は、“本来の担当”である事業戦略やマーケティング分野の取り組みを本格化させていく。スポーツビジネスには、スポンサー・チケット・グッズ飲食・放映権と大きく分けて4つの収益源があるが、その全てと集客は切っても切り離せない関係がある。
    「動員数を増やす、ということが最も重要でした。事前にアンケート調査などを行い、コアターゲットを定め、各施策を準備しました。次に、固定価格だったチケットを価格変動制に。開催日時・対戦相手・イベントの有無で価格を変えて、初めて観戦する方もお求めいただきやすい価格のチケットを用意し、観戦のハードルを低くしました。さらに、チケットの販売システムを一カ所に集約することでデータ分析と効果測定がしやすくなり、お客様アンケートの声も併せてPDCAを回していけるようになりました。この辺りは、ゲーム事業での経験がとても活かされたと思います」
    「リーグで一番動員数を伸ばすことを目標にしていました。結果、2年連続No.1で伸ばすことができ、集客数は150%以上に増加しました!嬉しいことにとどろきアリーナのキャパをオーバーしてしまったので今年はもうこれ以上伸ばせないんです…。2018年7月に事業を承継して、約2年での結果です。今、新たにアリーナを建設する計画も進めていますので、よりファンの方を増やしていきたいです」

    ※川崎ブレイブサンダースのホームアリーナ

  • また1からやり直し、
    も楽しい

    多くのファンでいっぱいになった会場、ファンの力強い応援に後押しされチーム優勝目前だった2020年3月。
    「チームも優勝できそうで、事業としても好調だったんですが…。コロナウイルス感染症の影響でシーズンが途中終了となり、双方の面で打撃を受けました。実は、今シーズンはトラブル続きで、昨年の秋には大型台風の影響でアリーナが浸水しコートが使用できなくなる、グッズも全てダメになる、ということもありました。その際には、清掃をみんなでやったりしてネットビジネスにはないリアルビジネスならではの泥臭さも経験しました」
    想定外が続くリアルビジネスの難しさを痛感しながらも、彼はファンと選手が双方向でコミュニケーションをとれるオンラインサロンを開設するなど、こういう状況だからこそできるサービスや価値提供に向けて早速動いている。
    「2年目の終盤となり、色んなことが整備されかけてきたところでしたが、また1からやり直しです。今の状況にあった新しい価値を提供できるよう頑張っていきます。これは、コロナ禍前から思っていたことですが、日常っていつも楽しい訳じゃなく、頑張らなきゃいけなかったり、大変な時ってありますよね。でも、そういう時にゲームだったりスポーツ観戦だったり、エンタメが持つ“非日常”のパワーで元気をチャージしてもらいたいです。そうすることで人生が楽しくなったり、頑張れたりするので。その“非日常”の楽しみ、人生の楽しみっていうところをこれからも提供できたら嬉しいなと思っています」
    積み重ねてきたものが予想だにしなかった出来事により崩されても笑い飛ばし、前を向き続ける彼が届ける“非日常”は、生活の大きな変化に戸惑う人々を笑顔にすることだろう。

    ※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
    ※一部、旧オフィスの写真が含まれます。

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